今日は不動産売却の一般的な流れをおさらいして、失敗しない不動産査定の申込み方法について書いてみました。
不動産売却の一般的な流れ
- 初回面談
- 価格査定
- 媒介契約締結(売出価格)
- 売却活動
- 購入申込書受領、条件交渉
- 売買契約締結(売買価格)
- 決済準備
- 残金決済・引渡し
- 確定申告
物件や売主様の売却事情によって進め方の違いはありますけど、概ねこのような流れで進んでいくことが多いですね。
不動産の査定価格について
中古車は買取業者の査定結果のため、査定価格=売買価格のイメージが強い反面、不動産は仲介業者の査定結果のため、仲介業者自身で買うわけではないことから、査定価格=売買価格のイメージは弱くなります。
しかし、不動産会社は、媒介契約書の価格について意見を述べるとき、その根拠を明らかにしなければならないと法令で定められています。
(媒介契約)
第三十四条の二 宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約(以下この条において「媒介契約」という。)を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を作成して記名押印し、依頼者にこれを交付しなければならない。
一 当該宅地の所在、地番その他当該宅地を特定するために必要な表示又は当該建物の所在、種類、構造その他当該建物を特定するために必要な表示
二 当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額
↓
2 宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を明らかにしなければならない。
宅地建物取引業法より抜粋
つまり、不動産の査定は、仲介の立場で「この価格で売れますよ」といった断定的な査定はできないものの、価格の根拠を明らかにしなければならないルールがあるため、「この価格なら売れるんじゃないか?」「この価格で売りに出せば反響が得られるんじゃないか?」という意見を基に査定していることを理解してください。
そして、最近は、買取保証付き仲介を提供している不動産会社もあり、各社それぞれ異なる根拠を示して査定しますから、とにかく査定価格だけではなく、その根拠も含めて査定結果の精度を検証するようにしましょう。
なお、高い査定価格を提示されて媒介契約を締結したけど、実際には売れない価格で売りに出していて、振り返れば好条件での売却機会を逃した事例がたくさんありますから、根拠のない高いだけの(精度の低い)査定価格には惑わされないよう気を付けてくださいね。これは、不動産会社側に過度な競合意識がはたらき、顧客本位の意識が欠如した典型例です。
価格査定の申込みはどうすればいいのか?
1.だいたいの相場だけわかればいい人
しつこい営業を受けずに簡易査定を申込める安心な不動産会社を知っていればいいんですけど、特にそのような不動産会社がいなければ、LIFULL HOME’S匿名査定を利用してみてはいかがでしょうか。
お客様の個人情報や物件を特定する情報は不動産会社へ開示せずに、所在地域(〇丁目まで)や面積等の概要のみを開示するだけで、だいたいの相場観を把握できますし、不動産会社側も時間と労力をかけずにサイト上に簡易査定結果を入力するだけで済むので、お互いに利用価値が大きいと思います。
https://www.homes.co.jp/satei/kani
一般的な一括査定サイトを利用して複数の不動産会社へ同時に査定を申込む選択もありますが、各不動産会社へ査定一件ごとに課金している仕組みを考慮すると、私は利用をお勧めできません。
一括査定サイトからの反響で売買仲介を担当したことはあるので全てを否定するつもりはありませんが…。
2.不動産売却を具体的に考えている人
不動産売却を具体的に考えている人は、より精度の高い査定結果を準備しなければなりません。
そこで、売主様から不動産会社へ直々に査定を申込んであげれば、不動産会社側が過度な競合意識を排除して、顧客本位の精度の高い査定結果を得られる可能性が高まりますので、知り合いから不動産会社を紹介してもらったり、査定物件に関連する地域の不動産会社から数社選んだりして直々に査定を申込んでみてください。
例:大手1~2社、中小1~2社
もし、一括査定サイトの利用をお考えでしたら、先ほどご紹介したLIFULL HOME’S匿名査定の結果をみて、情報を開示する不動産会社を選び売却相談へ進むことができますのでお試しください。
そしてどうしても直々に査定を申込みたい不動産会社が見つからなければ私へご相談ください。私が根拠を明らかにして査定させていただくか、もしくは、信頼できる不動産会社探しをお手伝いさせていただきます。
私より仕事ができる不動産屋はたくさんいますけど、私より仕事ができない不動産屋はその何倍もいますから、ぜひ弊社の利用もご検討ください。
この記事のまとめ
- 不動産の査定は査定価格=売買価格のイメージが弱くなる
- 査定価格だけではなく、その根拠も含めて査定結果の精度を検証する
- 根拠のない高いだけの(精度の低い)査定価格には惑わされないよう気を付ける
- 簡易査定はLIFULL HOME’S匿名査定がおすすめ
- 不動産会社へ直々に査定を申込めば顧客本位の精度の高い査定結果を得られる可能性が高い

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